RALEIGH / ラリー(RED MOTEL / レッドモーテル)
“The JUBILEE CROWN (Britpop Is Dead)” TARTAN CHECK TRACK JACKET (BLACK)
¥32,780円(税込)
<OCEANLANE>の活動休止後、2012年から新たに直江慶が結成したバンド<THE TURQUOISE>のファーストアルバムが2016年12月7日にリリースされました。
それに伴い来年の2017年1月6日には弊社主催イベント「COLOUR SCENE」にゲストに招き開催する事も決定したので、久々にインタビューさせて貰う事になりました。
彼との付き合いは2008年前後位からだと思いますが、振り返ると思ってるより短いなと感じます。それだけ公私ともに濃厚な付き合いをさせて貰ってるのだなと実感。
それでは既にファンの方はごゆっくりとアルバムを聴きながら、知らなかった方はどんなバンドなのか?興味深く判断してみて下さい。気に入ったらアルバムやライヴを楽しんで下さいませ。
Interview. 直江慶(THE TURQUOISE) Interviewer. 遠藤博美(SIDEMILITIAinc.代表)
・THE TURQUOISE official web site
・THE TURQUOISE official Twitter
・THE TURQUOISE official Facebook
● 今回は宜しくお願い致します。それにしてもアルバムリリースまで長かったですねぇ。
個人的にはもっと早くリリースされると思ってました。まぁ実際に今日までリリースした音源(17曲)を全て一緒にすればアルバムのヴォリュームにはなるので、もっと早い段階でもリリースは可能だったと思いますが。
これだけの時間が掛かった理由を最初に教えて貰えますか?
直江慶
確かに早くリリースしようと思ったら1stアルバムはもっと早かったかもしれません。
ただ、初期の頃はアルバムに向けてのビジョンが見えてこなかった。あとは一緒に協力してくれるレーベルを探していたのは事実として有ります。
自分達だけで音源を作って、宣伝して、発売というのは既に経験した事なので、<THE TURQUOISE>の音楽に共感して、共に音楽を広めてくれるレーベルを探していました。「より多くの人に届けていけたら」という思いも有りまして。
2016年の初頭位に、元々僕が他のサポートやっていた時にお世話になったディレクターさんに久しぶりに会う機会が有りまして実際<THE TURQUOISE>のライブを観て下さり、『アルバムを制作するからレーベルを探している』と話した所、快く『一緒にやりましょう』という流れになりました。
その方が運営する「Art full days」と<THE TURQUOISE>の自主レーベル「December records」がタッグを組んでアルバムを作ろうという事になりました。
結成当初は「会場限定CD」を発売しながらの活動だったので自由な作風で制作していましたが、アルバムという1枚の流れに沿った作品を作る上でのハードルは自分の中で相当高かったです。
アルバムだからこその楽曲/アレンジ/サウンドの全てにおいてクリアにしてから発表したいという気持ちはありました。「1曲だけ良くても駄目、全部良い曲じゃないと意味が無い」といつも思ってます。待ちくたびれたファンもいるとは思いますが、買って後悔させないアルバムになった自信は有ります。
● 結成当初から私自身は、<OCEANLANE>とは違うもっとよりシンプルな音楽を追求していくバンドだと思っていました。
トリオ編成でも有りますし、簡単に言えば今まで以上に骨太なロックンロール的サウンドになるのかなと。
ですが、アルバムリリース前に発表した過去の音源含めても直江慶のミュージシャンの流れに寄添った楽曲だと思います。
結成当初の頭に浮かんだイメージと今日に至るまでのバンドに対するヴィジョンの変化って有ったりしますか?
直江慶
当初は確かにシンプルな3ピースロックバンドがイメージに有りました。
ただ骨太のロックンロールは好みなのですが、自分の歌声がそこにハマるかというと違うような気がするといつも思っていました。
だから自分の歌声のポイントで楽に聞こえたり、不自然ではない感じの楽曲を求めていたかもしれません。
なので、骨太な要素は「ある意味」控えめにしつつ、逆に心の深い部分に響くような楽曲を中心に作れたら…そこにヒントが有るのかなという思いがあり、今回は聞かせる歌が多めなのかもしれません。ただ、いつも気持ち的には「骨太」をコンセプトにしたアルバムは作りたいですけどね。
やっぱりライブ感溢れる荒っぽい、ラフな演奏とかって魂に響きますから。
REC時にギターのレイヤリングを極力シンプルにしたような楽曲も自分は好きですし。ただ制作において時間もかなりあったので頭に鳴っている音を全部形にしていきたい願望があり、今回そこは素直に表現したかった。
少し先の話ですが、今後はアルバムコンセプトや作風を決めてから制作に取り組もうかなとは考えています。何かと制約の中で広げるのはやりがいを感じるかなと個人的に思っています。
● 多分、僕が初めて慶くんのライヴを観たのは2005年<JIMMY EAT WORLD>との共演だったかな?…兎に角、何かとの共演の時だったと思うけど、<OCEANLANE>が自主で2003年にシングルをリリースしてからを考えると、もうデビューしてから可成りの年月が経ちました。
当たり前ですが、此処まで長く音楽活動を続けているとライヴや楽曲含め、色々と気付かなかった部分が見えてくると思います。
今一番ミュージシャンとして大事にしている事は何ですか?
直江慶
こう長年やっていると日々の暮らしや耳にする音楽にもマンネリする訳で、常に耳に刺激を入れる事は大事にしてますね。
「Spotify」や「Apple music」で古いものから新しいもの、はたまたラジオで初めて聞いた曲とかは、Shazamしてメモりますね。お勉強と云うよりは、やはり何かしら刺激を与える為に沢山聴ける様にしてます。
先ず大事な部分として「自分が本当に作りたい音楽を楽しんで作れているか?」ここがベースです。
常に自分に問いかけているかもしれないです。勿論、作る過程で苦しむのも含めて。
あとは直感で出て来たアイディアが大事です。これがなくちゃ人に伝えたい/表現したいと思えないだろうし、素直に出て来たものというのは自身にも聴いて貰う側にも「深く心」に響いていくものだと思います。
ライブはお客さんが直接「体験」として音楽を聴いてくれている。それは僕らが活動する上で凄くモチベーションが上がってゆく場所だし、毎回ライブに来てくれている方々をずっと大切にしたいです。
ライブに関しても曲作りに関しても「成長していきたい」と云う気持ちは、誰でもそうでしょうけど謙虚を忘れずに大事にしたいですね……めちゃ真面目だな〜俺(笑)
● さて、ファーストアルバムですが全13曲と可成りのヴォリュームになったと思います。
当然ながら今の時代に反映された音作りだとも思いますし、慶くんが最も影響を受けているであろう90年代全般のUK産ロック・サウンドも色濃く感じます。
ですが、今作の特徴は楽曲のアレンジです。とても予想外なアレンジが多かったと思いました。特に1曲目から2曲目に掛けての2曲は以前から聴き続けてる者としては意外でしたし、インパクトも強かったです。
そんなアレンジが今作の一番の特徴とも云えるかなと。実際に慶くんのミュージシャンとして最も得意で有ろうなと思うの部分も僕の中では「自身が作った楽曲のアレンジ力」だったりします。
自身でそのアレンジって部分は、楽曲全体として時間をかける比重は大きかったりしますか?
又、作曲の段階で既に頭に全体像が浮かび、バンドでのセッション等で寧ろ削っていくタイプですか?
それとも骨組みだけを作り、バンドとして足していくタイプですか?
直江慶
アレンジは一番「時間が掛かる」ところです。曲は気付いたらなんとなく断片だったり、もしくは丸々出来てる時も有るけれど、アレンジとなると頭を悩ませます。
「Flowers in the shadow」(※ファーストアルバム:TRACK.1)については<THE TURQUOISE>結成前にデモが有りましたが、サビ以外納得いかず放置しておいて、ほぼ忘れかけの状態でした。
今回はドラムの瞬が『あの例の曲、アルバム入にれてもいいんじゅないかな?』の一言でまた作り直して、再度チャレンジしました。
途中のシンガロング・パート、ドラムソロも当初は無かったですし、この時代に来てのアレンジになったかと思います。作り直した結果驚くほど良い曲になったと思ってます。でも意外と試行錯誤しますね。
「Just want you to know」(※ファーストアルバム:TRACK.2)に関しては、セッションしながらアレンジを構築しました。この場合スタジオで録ったものを持ち帰り、何が足りないか悩むという一番時間が掛かる作業ですね。
最終的にサビに辿り着くまで色々と試しました。ソロでは無くバンドでやるからこそ沢山アイディアが出てくるし、アレンジも試せるので、がっつりと作り込んだりはしてないですね。
たいていセッションしたトラックを何度も聞いて、そこからまたデモを練り直したり、スタジオで発展させます。
本来、楽曲が良ければどんなアレンジでも成立すると思いますし、ここはバンドの状態が「もろに映し出される」ところですね。
● 少しナイーブな質問を。やはりアレだけの日本の音楽シーンに功績を残したバンド<OCEANLANE>を活動休止した後に結成したバンドです。
ファンからの声や願望も普通に結成した新しいバンドと違って、より大きく聞こえてくる筈です。
それに対する葛藤や迷いも当然ながら有る/有ったと思います。自分が自分に比べられるみたいなもんですからね。
その辺は以前から個人的に話した事も多々有りましたし、色々と思いや考えは有るのも分かった上で、実際に貴方の楽曲なんだからもっと<OCEANLANE>の曲をプレイするべきだと伝えてました。
全ては地続きだと思っているし、作曲者は親なんだから、ずっと育てて(歌い続けて)いって欲しいと願います。
今はどんな心境だったりしますか?
直江慶
今は特に何も気にしなくなりました。
過去の作品はその時に表現したかった事、考えていたような音が鳴らされてるから、今になって聴き直すとたまに「何でこんな曲が出来たのか?」と不思議に思う時もあります。
でも自分では今書いてる曲が一番良いと思ってるし、そこがちゃんとお客さんに伝われば、それが本望ですね。
昔の曲が聴きたいのは分かるし、そこは躊躇せずやろうかなとは思っていますよ。
だから「リクエスト」とかあれば、今後もガンガンやりたいですよね。だから昔から応援してくれている方には、もっと僕に声を聞かせて欲しいです。<br />実際に僕自身はそんなに「フィードバック」を感じてなかったりしますので(笑) 今回のアルバム「Way more than expected」の感想だって聞きたいですよ。SNS経由でも良いので。
博美さんみたいに『過去の曲もずっとやり続けなさい』って言ってくれたのは、ただ1人ですよ。世界で僕には(笑)だから、THE TURQUOISEの初期の段階で「COLOUR SCENE」にゲストで招かれて、実際<OCEANLANE>の曲をライブでやって、凄く良かったと思ってます。
● うん。実際に活動休止直後、そして新たなバンドを始動した時に個人的に連絡を取り合っていた中でも、確かに僕は言い続けていたと思います。
その中での慶くんの言葉で「辛い」とか「しんどい」ってワードが有り、印象強く残っています。
それは活動休止したからって訳では無く、違う意味だった筈です。
新たな始動の時に過去を振り返るのは誰もが抵抗有るのは分かりますが、ちょっと慶くんからのニュアンスは違う様に感じてました。
今、振り返ればあの頃はどんな心境だったと思いますか?
僕は10年後でも良いので、<THE TURQUOISE>と<創くんのバンド/プロジェクト>と<OCEANLANE>のトリプル・パッケージを僕の企画で開催しようと今から企てていますが。
フロント二人は1日で2セット出演になり、過労死寸前になるのを承知で(笑)
直江慶
うん。僕はライブを最後にきちんとやって一度リセットしたかったですが、その時はバンド自体がそんな状態でもなくて。せめてファンの人達へ向けて、直接ケジメのライブをしたかったですよね。
ある意味では逃げるような形に受けて取れてしまっても仕方が無い様に<OCEANLANE>を活動休止させた事は、凄く後悔というか…成仏出来ない/行き場の無い気持ちを感じていました。
個人的にはその時期は、がむしゃらに次へ向けて進んでいたので、ソロのアコギ・ライブとか、サポートでライブをやったり「連続7日間」も毎日ライブしたり。思い返せば「ポジティブ」には行動はしていたなと思います。
それと同時に博美さんにも、弱音を聞いて欲しかったのかもしれないですね……やっぱり一人っ子なので(笑)
それでもライブだけは好きなんでしょうね。
博美さん「ただ1人だけ」ですよ、そんなパッケージ企画を考えてくれるの(笑)まあ未来は予測不可能ですから(笑)
<OCEANLANE>として作った音楽は今も聴いてくれてる人がいるなら、それだけで誇りに思えます。
常々バンドが重要じゃなくて「音楽だけがずっと心に残ればいい」と思っています。
● 成る程。いやいや、僕も個人的に人生で一番弱った時に電話で何度も慶くんに助けて貰いましたからね(笑)
そして貴方の楽曲「NAME」と「ENEMY」、この2曲に本当に救われました。
あと僕だけじゃなくて、本当にトリプル企画を開催したら全国から集うと思いますので、心の準備を今からしてて下さい(更笑)
さっきの回答で「コンセプト・アルバム」と有りましたが、実際に僕が考えるに直江慶と云うミュージシャンに向いているの思ってる一つが「長尺の楽曲」です。
アレンジや構成が得意だからこそ、そう思うのです。ですが、現状では<OCEANLANE>時代から其処まで長い楽曲は有りません。
ですが、「 Battleground (Unwarned Sound)」や「Ships and Stars」などは、確実にもっと長い長編の楽曲でも良いし、そんなヴァージョンもライヴで聴いてみたいとずっと思ってました。
極端な話、10分位の楽曲にチャレンジしたら凄い良い楽曲が産まれるんじゃないか?と。この辺はどうお考えですか?
それともう一つ、上記の2つの楽曲もそうですが、慶くんはやはり叙情性が有り、切ない旋律の楽曲が素晴らしいと思っています。
実はこの辺も、得意だからこそなのか?はたまた単純にマイナーコードよりメジャーコードが好きだからなのか?分かりませんが、今作でもほぼ皆無です。
僕はライトな楽曲よりもヘヴィ(重い)な楽曲が似合うし、向いていると思っています。
因に今作だと「Blue」(ファーストアルバム:TRACK.10)がヴォーカルラインはキャッチーですが、楽曲のレイアウトに「影」を感じてて、好きだったりします。
この辺もどうお考えですか?
直江慶
いやーこんな深い質問投げかけられてしまうと悩ましいし、すごく考えちゃいますね。
先ず結論から言うと、僕は「長尺の楽曲」に魅力は感じていないんです。
今回のアルバムで云えば、意識的に3分位の短い曲を集めて、全体で40分位のアルバムを作りたかった。
アレンジとかをしている時も、小川君に『この部分いらないですよねっ?』て逐一確認しながら進めてました(笑)
『どっちでも成立する』と答えが返って来たりしましたが(笑)
大きな理由の一つに、個人的には短い方がまた聴きたくなりますから。長い曲は聞くにも体力がいるし。
<OCEANLANE>の「1st Album」だってそうです。散々僕は『曲だけは短い方が良いから』と主張しまくった男ですから。
まず長い曲を作ると、それに見合う評価が仮になかった時はもう絶対的に凹みますし(笑)
でもね、博美さん。ここまで言われたら作ろうかなとも思いましたよ。
そして、やるならば途中で「クラシックの旋律を」を入れる。もしくは何時の作品だったか忘れましたが<GREEN DAY>のアルバムに有った「異なった3曲が合体」した様な長尺な楽曲を。
※GREEN DAYのアルバム……2009年に発売した彼等の8枚目のアルバム「21st Century Breakdown」を指していると思います。
欲を言えば<QUEEN>の「Bohemian Rhapsody」ですよね。あんなに美しい楽曲が出来た時にはいつ死んでも後悔はないですから。博美さん「プロデューサー」として監修してくださいね(ウインク)
あとは「切ない旋律」についてですが、それは確かに得意かもしれません。
元々の自分の根底に有るものってのは、10代の時から儚く、切ないメロディーにどっぷり浸かってた時期に聴いていた音楽だと思いますから。性格的に寂しがり屋ですし、そういったメロディーが自分に未来をくれたし、救ってくれた。
おばあちゃんとテレビで見てた演歌や歌謡の歌番組に始まり、<THE BEATLES>の洗礼を受けて、<QUEEN>、<OASIS>、そして<JIMMY EAT WORLD>など…。
話は戻って、ライトとヘヴィで云えばバランスが取れていたら何でも成立するかと思います。今作が「ライトな感触」なのは自分でも気付いてて、何でそうなったのか?それは正直、自分でも分からないんです。
「Blue」は僕の感覚から云うと、めちゃめちゃポップな気がします。ただ「マイナーな曲が声に合っている」という反響を周りでも聞く事が多いです。
● 慶くんの作る楽曲はずっと英詩だったけど、<THE TURQUOISE>を結成してから日本語の歌詞も増えてきました。
僕自身は今でも英詩だけで良いかなと思うファンの一人ですが、それは日本語が格好悪いとかでは無く、単純に慶くんの作る楽曲や声質の相性としてそう思います。
海外のアーティストがアルバムに日本語のリリックが有る楽曲を何曲も収録していたら、良い悪いじゃなくて、感覚として違和感が有るって云えば分かりますでしょうか?1曲だけで良いかなと。
実際に今はメジャーシーンでも英詩のアーティストも増えてきてはいます。
ラジオやライヴでのMCなどで、それについての発言は有ったりしましたが、改めて此処数年での日本語の歌詞が増えていった理由を教えて貰えますか?
直江慶
仰ってることは理解出来ます。英語なら英語だけのアルバム、日本語なら日本語だけのアルバムもいいかもしれないと今、思いました。
実際に日本語で歌詞を書いたらかなり楽だった事は確かです。母国語ですし、慣れているから。
ある意味これは「自分への挑戦」といいますか、日本語だと「どんな詩」が出るのか興味が有りますし、新鮮です。
先程も少し書きましたが、楽曲制作だけでなく、作詞の面でも自分に刺激を与え、創作意欲が湧けば自分にとってそれは良い流れを与えてくれるかなと思ってます。
あとは曲のサウンドやメロディーで「この曲は日本語が合いそうだ」とかは直感的に分かるので、それに従っています。
アルバム制作している時に1曲だけ日本語の楽曲をボツにしました。
デモを聴いてみると、なんか…俺、歌えてないなって(笑)
それは歌詞/曲ともに小川君の曲でしたが、どーも自分の歌がしっくり乗れてなかったです。
ここ最近は世界的に見ても日本語に興味を持つ外国人も増えましたし、どちらも「フレキシブルに表現する時代」に突入したという感じますね。
● 次は少し楽しめる質問を2つほど(でも、真剣に考えて下さいね)海外でのオールジャンルで構成される有名なフェスに出演するとします。
とても良い時間帯に特別に3曲だけプレイ出来るとしたら、どんな選曲になりますか?曲順や理由も含めて考えて下さい。
直江慶
1曲目/Nowhere boy
理由/3人が目立てるパートが有りますし、なんと言ってもベースリフとギターリフのマリアージュが最高です。
2曲目/Further away
理由/夕方ぐらいに演奏出来たら、フェスの空気と溶け合う事必至。
3曲目/Flowers in the shadow
理由/現在進行形の<THE TURQUOISE>を感じて貰えるから。
● もう一つ。<THE TURQUISE>の楽曲を自分の好きなミュージシャン達がカヴァーしてアルバムを1枚制作してくれるとします。
各パートを考えてみて下さい。理由も一緒に。
直江慶
ヴォーカル/RYAN ADAMS
理由/泣きのヴォーカルで歌って欲しい。<TAYLOR SWIFT>のアルバム「1978」を全てカヴァーしてて、それが凄く良かったから。
※ 因に彼の「1974」ってアルバムは傑作です。僕個人として産まれた年がアルバム・タイトルなんで思い入れが強い作品です(遠藤)
ギター/JOHNNY MARR(ex.THE SMITHS)
理由/美しいアルペジオ・アレンジで包み込んで欲しい。
ベース/NATE MENDEL(FOO FIGHTERS)
理由/昔、彼が在籍していたバンド<sunny day real estate>での印象深いフレーズが今でも大好き。
ドラム/ZAK STARKEY(THE BEATLESのドラマーであるRINGO STARRの息子)
理由/OASISにいたから。
● 慶くんは海外にも行く機会は多い方ですし、実際に海外の方との交流や繋がりも他のミュージシャンよりは多い方だと思います。
そんな海外の方々は慶くんの音楽を聴いて、どんなリアクションが多いですか?どんな側面を注目する傾向が有ったりしますか?日本人と変わりません?
直江慶
どうなんでしょうか?そんなに海外のファンからフィードバックを感じてませんが(笑)
フランス人の女性で一度インタビュー(バイパーマガジン)をしてくれた方がいて、その人は映画「Beck」に提供した「Looking back」で、<THE TURQUOISE>を知ってくれたそうですが、とてもバンドに興味を持ってくれていたので嬉しかったですね。
まぁ、完全に映画から来ているので何とも分からないけれど、熱心に聴いてくれるのは有り難いです。
● 違う違う!(笑)海外のファンの方ってよりも、友人や知人などが慶くんの音楽を聴いてどういった感想を持っているのか?を聞きたいのです。
やっぱり日本の方々とはリアクションや好きな楽曲は違うでしょ?
直江慶
友達は口ずさんだりしてくれますよ! 最近は外国人の人もライブに来てくれました。
いつもライブに来てくれるイギリス人のファンは「Don't Stop the Musik!」(※ファーストアルバム:TRACK.9)をリピートしてるみたいです。
瞬がルームシェアしてたタイ人の人は「Free」(※ファーストアルバム:TRACK.4)が気に入ったみたいで、デモの段階で『凄く好き』て言ってくれました。部屋でも歌ってくれてるみたいですよ。
クリスマス・プレゼントで、せっせと今アルバムを海外の友達に送ってます。なので感想はまだ先ですかね。
● <THE TURQUOISE>のメンバーで有るベースの小川博永さん、そしてドラムの河野 瞬さん。
この二人との付き合いも長くなりました。
バンドのリーダーとしてこの二人のミュージシャンとしての惹かれている部分や特徴を教えて下さい。やはり結成当初とは変わってきましたか?
直江慶
2人とも経験あるプレイヤーとして尊敬していますし、既に独自のスタイルが出来上がっていると思ってます。
ドラマーの瞬はですね……末っ子なので、甘える感じは昔と変わらないですかね(笑)
曲作りリハの時は、フレーズがっつり忘れてる事が有るのでヒヤヒヤしますが(苦笑)本当にドラム叩くの好きなんだろうな〜と思います。
パフォーマンス自体も本当に上手いと思いますし、これからも宜しくねという感じです。
ベースの小川君は、一時期自分がバンドを前に進めていく中で同じような行程(曲作りやライブなど)に対して、モチベーションが湧かない時期がありまして……そんな時にも、なんとなく引っ張ってくれる、そんな存在ですね。
RECの時にも厳しくジャッジメントをしてくれますし、小川君みたいな人がいたほうが僕みたいな甘ったれはビシっとやらなきゃという思いになります。
基本的には<THE TURQUOISE>は不思議な力関係でバンドを進めていってるなという気はしてます。
● ファンでも気付いてない事に、慶くんは様々な映画やCMなどに楽曲提供していたりします。メジャーアクトとの共演などでメジャーなテレビ番組に出演してる事を含めて。
もっとアピールしても僕は良いと思いますが、何気なくって感じが多いです。
その辺は理由や考えが有ったりするんですか?
直江慶
アピール偏差値は少ないですよね……もっとやらなくちゃなと思う時も有りますが、『その辺を積極的にアピールするのも何か違うかなぁ』って気もします。一人っ子だからですかね。
そんな提供してる感覚はないですが、最近だと楽曲提供したのは「平野ゆり丸」さんがいます。
驚くほど自分が作った曲が、ポップでアイドル路線に変わったので、アレンジ関係なく歌う人のパワーやオーラ的な要素で曲が此処まで変化する事に改めて感動しましたね。
「サンデーモーニング」という楽曲を提供して、彼女のライブでお客さんがガンガン踊ったり、何故か集団で「腹筋運動」したり!?と凄い嬉しいのと同時に、不思議な気持ちになりました。
今後メジャー・アーティストとやる時は、我が先にと宣伝しますね(笑)
● ファーストアルバムを聴いて思った事の一つに、「メンバーを増やしても良いんじゃないか?」って点です。
先程も書いた事に繋がりますが、現状の音楽性だったらキーボードやピアノを増やしたり、ギターをもう一本増やしても良いんじゃないかと。
僕なんかは女性のメンバーをキーボードかギターで入れて、コーラスワークに厚みを出したら更に格好良くなるんじゃないかって気がします。楽曲的にもステージの見た目的にも相性が良さそうと。
それとも3人編成に拘っていますか?その辺はどうお考えでしょうか。
直江慶
そうなんです、さすが博美兄さん!!わかってらっしゃる。
3人でバンドをやってますが、これは結成当初に「リハスケジュールも合わせ易い」さらに「サウンド含めてライブ映えもする素晴らしい最低限のアンサンブル」に可能性を見いだしてるからこその編成と思っています。でも同時に「アディショナルでミュージシャンを入れても良い」って考えは常に持っています。
その辺には余り拘りは無いです。断言します。
ただ、無理してキーボードを探すかというと、そこまでの気持ちはなく…具体的な話も無いですし。
その時がきたら女性のキーボードも入れてバンド組みたいなと思ってます。今まで女性とバンドやったことないので、なんか緊張しそうですが(笑)
● 長くなりましたが、最後に長年のファンへ、そして最近知ったファンの方々にそれぞれ別々にメッセージを頂けますか?
そして2017年1月6日(金)にCOLOUR SCENEのゲストが決定致しました。
会場に駆けつける方々にもメッセージをお願い致します。
直江慶
いつも応援有り難う御座います。
現在進行系をいつも応援してくださっている方々には本当に抱きしめたい位に感謝してます。
今回のアルバムでより深く<THE TURQUOISE>の音楽に浸って欲しいなと思います。
初めて聞いてくれた人には来年から始まるリリースツアーでの会場で是非お逢い出来ればと思います。待ってますね。
新潟と云うか「COLOUR SCENE」には沢山の思い出が有りますし、毎回来てくれてる方々の顔も覚えている位に、いつもアットホームな感覚でライブが出来る数少ない場所です。皆で最高の夜にしましょう!!いつも本当に有り難うね。
● それでは久々だった今回のインタビューの感想を教えて下さいませ。
直江慶
何気に今までバンド史を振り返る事が無かったのですが、今回とても良い機会になりました。
他にはない貴重なインタビューを有り難うございました。
THE TURQUOISE 1st Album 『 Way More Than Expected 』
1st Album 『 Way More Than Expected 』
1.Flowers in the Shadow
2.Just Want You to Know
3.Further Away
4.Free
5.Smile
6.Interlude〜Shiny Foot〜
7.Little Foot (Way More Than Expected Mix)
8.Walk
9.Don't Stop the Musik!
10.Blue
11.YGY
12.Change the World
11.The Only Thing
■ リリースツアー開催!ツアー初日公演は新潟<COLOUR SCENE>
THE TURQUOISE LIMITED T-SHIRTSをイベント会場先行発売!
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