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CULTURE / カルチャー

JOHN KEVILL (WARBRINGER) / INTERVIEW

今回の3バンドの中でも、もっとも正統派の姿勢を持つ彼ら。


対談でもそんな感じになるのか?乞うご期待!!


Interview. John Kevill(Vo.)   Interviewer. 遠藤博美(SIDEMILITIAinc. 代表)Live photo. Teppei


 

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● 今日は宜しくお願い致します。


早速ですが僕の最近の解釈では、歌詞や曲構成を考えたとしても、


・スラッシュメタル=現代のロックンロール


・ハードコア/パンク=現代のブルース


と『若者にとっては、そうじゃないのかな?』なんて感じています。貴方はこの意見をどう思いますか?


 

  JOHN


非常に興味深い考察だと思う。


因みに俺が“ もっと激しいエクストリームなメタル ”では無くて、【 スラッシュメタル 】を軸に何故プレイしているか?と言ったら、まだ【 ロックンロールのフィーリング 】が残っているからなんだよ!


だから“ その通り ”だと思うよ。


 

● 初めての来日だから、そんなにまだ身近に感じていたいかと思うけど、アメリカ出身の貴方にとって、アメリカ人の優れた所/駄目な所は何ですか?


同じく日本人を見て、優れた所/駄目だなと思う所はどんな事が有りますか?


あくまで人間性の側面(企業とかは別)で答えて欲しいです。


 

  JOHN


分かった。


先ずはアメリカ人についてだけど、良いところは『頑張れば必ず成功出来るんだ!!』って精神が有るし、実際にそうだった。


でも残念な事に“15〜20年前”から、それにも翳りが出てきたと感じるんだ。


昔の例になるけど【 古代ローマ帝国 】って当時は“ 世界最強の国 ”と言われていたけど、民衆がだらけてしまい落ちていった歴史が有り、それと“ 同じ様な現象 ”が今のアメリカに起こっている気がする。


教育レベル自体も近年は落ちてきているしね。


例えば“イラク戦争”があったけど『イラクは何処か分かる?』と聞いても、地図上で場所を示す事が出来ない人がいる位なんだ(苦笑)


それ程に“ レベルの低下 ”を感じるのが心配だね。


日本人については、昨日着いたばかりで余り話せないだけど、凄い“フレンドリー”で“礼儀正しい”よね。


それと“効率が良い”のも目に付いたね。


来る時の飛行機も日本の航空会社だったんだけど“サービス”が良いしね。ホテルもそうだった。


俺らが住んでいる<南カリフォルニア>よりも文明が進んでいるんじゃないかな。


世界中をツアーしていると気付くんだけど、日本以外だと【 オランダ/スイス 】も進化を凄い感じたよ。


あとは日本のトイレ(ウォシュレット)だね!!アレはクレイジーだよ(笑)驚いた!!


 

● う〜ん。でも日本人の僕からすると、礼儀が正しいのは“臆病”、効率が良いのは“守りに入っている”といった側面からきているって最近は思うんだよね。


難しい問題だけどさ。


 

  JOHN


なるほどね、住んでいるヒロはそう感じるのか…。


お互い厳しい視点で見ているよね(苦笑)


 

● 質問に戻ります。


あと10年〜20年後になると、ハードコア・パンク/スラッシュメタルと言われる音楽が始まって、当時の演奏する側も聴く側も、とうとう【 老人 】と言われる様な世代になります。コレは興味深い事です!!


今の初老の人達は、初期のブルース/ロックンロール/ソウルに対して【 オールディーズミュージック 】として聴いている様に、70〜80年代生まれの世代もハードコア・パンクやスラッシュメタルを“ 懐かしんで ”聴くと思いますか?


僕も貴方もいつかはそうなるのですが。僕は聴きますよ!!クビが折れるかも知れないけどね(笑)


 

  JOHN


凄い知的な質問だね♪最高だよ!!


実はスラッシュメタルのオールディース化は、既に起こっていると思うんだ。


俺達は若いけど、主に影響を受けた【 第一期のスラッシュメタルバンド達 】は、俺が生まれる前から活動しているし、40代になった今でも現役だ。


結構“ いいお年頃 ”だよね(苦笑)その彼らはオールディースの部類に入るだろう、普通に考えたらさ。


<WARBRINGER>としても何処まで続けられるか分からないけど、自分達が進化し続けている限りは活動を辞めないよ。


進化しなければ迷わず【 自らの手で葬り去る 】よ。


絶対に、ダラダラとはしたくないね。


勿論、今は進化していると感じているから大丈夫さ(笑)


今、言われているクラシックロック(60年代/70年代)の様に、“ヘヴィーメタル”も“スラッシュメタル”も【 クラシックロックの仲間入り 】はする筈さ。


 

● 僕は今の時代、全てのカルチャーにおいて【 格好良い基準 】が崩れていると感じています。


【 妥協する事/無難に生きる事が注目を浴びる様な世界観 】と言ったら良いのでしょうか?


僕自身は自分の手掛けるラジオ/ショップ/イベントを通して、それに対して『絶対に違う!』とハッキリ打ち出しているつもりです。


貴方はどう思い、どう表現していますか?


 

  JOHN


ワォ!お次は難しい質問だね。


う〜ん…凄いその意見には同感するよ。


自分が思う格好良さは、やっぱり年齢を重ねたきた時に【 本当に好きな事をやっているかどうか? 】だと思うんだ。


【 自信を持って突き進めて続けて行く事 】がそれに対する答えだね。


自信が有れば、それに対して必ず誰かが気付いて、着いて来てくれるんじゃないかなと思うんだ。


無難に“ 妥協 ”せず、信じれる事を“ 継続 ”していけば良いだけなんだ。


俺も年上のヒロと同じ様に、これからの人生を“ 信じて生きて行けたら良いな ”と思うよ!!


 

● 有り難う!!結果が出る/出ない以前に、絶対にその考えが“ まず先 ”だよね。


音楽のカルチャーだけに限らないで結構ですので、近年で自身の“クリエイト”に繋がっていく様な【 ジェラシー 】を感じた事柄は何か有りましたか?


 

  JOHN


…やっぱり音楽の世界になっちゃうんだけど(笑)、他のバンドのライヴを観て自分達では未だ表現出来ない格好良い曲や演奏をしていると『スゲエな!俺達もその域に早く…』って思うよ。


勿論そのままでは無く、インスピレーションされた一部を取り入れて、“ オリジナル ”に変換して活かしていくって事だけどね。


 

● 日本には古来から人間の感情を表す【 喜怒哀楽 】(ハッピー、アングリー、サッドネス、エンジョイ)という言葉が有ります。


カルチャーには、その全て含まれているのが大事なのは分かりますが、貴方にとって【 一番アート 】を感じる感情は何ですか?


僕は音楽だと【 “哀 ”が一番恐ろしく、そして美しく表現される 】ので好きです。


映画/小説等だと余りにも終わった後に【 警告 】の要素が強く感じてしまいますが、音楽ですと、唯一【 ポジティヴ 】に捉える事が出来ると思うのです。


 

  JOHN


凄い変化にとんだ知的な質問ばかりだね!!


こんな質問は今までされた事も無いし、聞いた事もないよ!!本当に興味深いよ。


音楽って“ 某かの感情を引き起こす ”ものだと思っている。


<WARBRINGER>を聴いた場合、大体の人達が【 怒り 】だけを感じるんじゃないかと思うけど、それは当然だと思う。


実際にステージ上でも俺が恐い顔して叫んでいる訳だしね(笑)


でも実際に自分自身はそのステージ上で、【 ハッピーな気分 】になっているんだよね。聴いているオーディエンスの方も凄い険しい表情で暴れているけど、実際は【 ハッピーで楽しんでいる 】と思うしね。


そして『フェイバリットの感情は何か?』と聞かれたら、同じ様に【 哀 】の感情になるよ。好きな音楽を聴いてる時でも、一番胸にグッとくるのは【 もの哀しいギターソロのパート 】だったりするしね。


 

● 激しい音楽って、先ず怒りの表現が目の前に迫ってくるじゃないですか。


でも、それだけの音楽って好きにはなれないんですね。


物足りないと言うか…際立たないし、それはやっぱり“ リアル ”じゃない気がする。


普段の生活でも、本当に怒っている時は必ず同時に【 哀しみ 】も感じる筈だしね。


WARBRINGERが好きな理由も、やっぱり哀しみの要素が感じられるから【 特別 】なんです。


 

  JOHN


“ 意識して特定の感情を打ち出す ”って事は無いんだけれど、無意識のうちに浮き出てくるのは有ると思う。


<WARBRINGER>の音楽に“ 哀しみ ”を感じてくれたのは、ヒロが初めてなんだけど、けっして的外れでは無くて…実際、人生に対しての絶望感を歌った曲も有る訳で、その通りなんだよ。


1st アルバム(War Without End)は、アクション映画の様な要素が有ったけれども、今作(Waking Into Nightmares)は人類が起こす無益な事実を暴いている様な深い内容で、歌詞の背後に有る“ 表に出ていないメッセージ ”も、ちゃんと聴いてくれたら分かると思うんだ。


何かの雑誌に書いて有ったのだけれど、『どうせ最後はみんな死ぬんだ』っていう自暴自棄に感じる様な言葉の裏に、本当の意味は『だからこそ、今 生きている事を大切に考えようよ』っていうメッセージが、本当は隠されていると俺は思ったんだよね。


それと同じ様な感覚を、ヒロはちゃんと感じ取ってくれているんだと思う。


 

● ごめん!まだ質問はいっぱいあるんだけど、約束の時間がきてしまったよ。


残念だけど、次回にまた聞かせて下さい。


本日は有り難うございました。


最後に今日のインタビューの感想を、僕の参考までに聞かせて下さい。


 

  JOHN


非常に楽しかったよ!!


誰からも聞かれた事の無い様な質問ばっかりだね。


いつもだったら『次のツアーは?』とか『前作を今だったらどう思うか?』とか、ありきたりの質問ばかりだからね(大笑)


とても深く哲学的な質問ばかりだったので、答える側もチャレンジで有った。


本当に興味深い時間を過ごせたよ。有り難う!!


 

<あとがき>


何とJOHNは【 23歳 】という若さだったので驚きました。


初来日という事も有り、とにかく新鮮な日本に興味津々な感じがしましたよ。


ライヴ直前も凄いソワソワしてて、『ヒロ、あと15分も有るよ!』とかステージ裏でウロウロと…(笑)。


彼が本当の音楽ファンであるのは着ているTシャツが<KREATOR>だった事(彼が一番影響を受けたバンド)。最高だよね!!


ライヴもステージの脇に有る関係者スペースで観戦。しばしコチラも向いてサインを送っている様に見えたけど『気のせいかな?』と思っていました。


正に正統派スラッシュで盛り上がったライブ終了直後に、ステージから降りてコチラに向かってくる!!


JOHN『(息づかい荒く)どうだったヒロ!!ヒロが凄えヘッドバッキングしてて最高だったよ!!有り難う!!』


僕は唖然…。


こんなヤツを応援しないで誰をすれって言うの?皆も次回の来日に期待してて、それまでは2枚のアルバムで楽しんで欲しいです。


『有り難うね、JOHN!!』


 











 

 

 

 

 

 
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