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CULTURE / カルチャー

笹渕 啓史 (CQ) / INTERVIEW

New Albumをリリースし、弊社限定コラボセットも即日完売した<CQ>のドラマー : 笹渕 啓史 氏のインタビューを公開。


11月25日(金)には弊社主催イベントで新潟ライヴも決定しまいます。


どうぞ、新譜とご一緒にお楽しみ下さいませ。


それではごゆっくりとご覧下さいませ。


Interview. 笹渕 啓史(CQ) Interviewer. 遠藤博美(SIDEMILITIAinc.代表)


 

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● この度はコラボレーションさせて頂き、本当に有り難う御座いました。


11月25日(金)も開催する弊社主催ライヴも次に控えておりますが、今回のインタビュー宜しくお願い致します。


 

  笹渕


こちらこそありがとうございました。


洋服とのコラボというのはバンドとしてもやった事が無かったので1つ目標が叶ったような気がしています。


ライブに関してはどのようになるのか、こちらも今の段階ではまだ何とも言えない感じです。何故ならまだリハもやっていないので(笑)


 

● 先ずはバンドと云うか笹渕さん個人としての初期の事を振り返って貰います。


僕自身、音楽に関しては小学生時代からラジオやテレビ(笑)の楽曲の部分だけ録音していた経験が有るので前兆は有りましたが、本格的に夢中になった切っ掛けはテレビで観かけた<METALLICA>のMVだったと思います。


『この世界でこれだけ速くて/激しくて/暗い音楽が有るのか!!』と興奮し、翌日の学校で洋楽に詳しい奴を探して『外人の4人組のバンドでメタ……何とかって知ってる?』と問いつめた位の衝撃でした。


笹渕さんにとって、大きな決定打となった衝撃の出逢いは何でしたか?また理由や知った際の詳細も教えて下さい。


 

  笹渕


田舎育ちなもので、いわゆる今で云った「インターネット」なんてある訳でもないので情報と言えばテレビかラジオしかありませんでした。


とはいえ「音楽に特化した番組」なんていうのも特にあった訳ではないのでMVと言われてもピンと来なかった気がします。


特に衝撃的な出会いと言うのは無いんです。情報がないので。


あったのかもしれないけど、自分の耳には入ってこなかった。


ミュージシャンがライブ等で来ることもほぼ無かったですし、ライブがあっても新聞の広告欄に載っている程度。解る訳がないんです。興味があって調べたりでもしないと。


歳が離れた人から「これ聴いてみなよ」とか言われるのが唯一の情報源なんです。


今で言ったら口コミっていうんですかね(笑)そんな程度ですよ。


 

● 次は楽器についてです。先程の質問で音楽に興味を持ち、実際にバンドを始めた筈です。


何故にドラムを選んだのですか?


僕自身は<METALLICA>のMVを観て、ドラマーの<LARS ULRICH:ラーズ・ウルリッヒ>が一番格好良いと思いましたが、日本らしい理由「ドラムなんて部屋に置けない」を理由にギターを購入したので、なかなかドラムをって流れには簡単にならない筈ですが…。


 

  笹渕


僕は兄弟がいて、一番上とは10歳離れているんです。僕は一番下。いわゆる末っ子ってやつです。


姉がブラスバンドをやっていたので、小さい頃親に連れて行ってもらった姉の演奏会に行ったんです。ステージの上にドラムセットがあって、それが照明映えしてた。銀のドラムセットね。80年代のメタルの方たちが使っていたようなあの色(笑)


一番わかりやすくて、子供ながらに格好良く見えた。そこからドラムに興味を持つようになった。ちゃんとやり始めたのは14歳からですね。


 

● 誰もがバンドを結成すれば夢見る「音楽で飯を食っていくぞ!」願望ですが、それを実行に移すにはタイミングや気持ち、つまり「決心」と云う名の度胸が必要です。


例えですが、僕自身は洋服屋さんだって音楽と同じ様に保証が余りにも無い仕事だと思ってました。ですが、「100年望まない仕事で生きるよりは、50年好きな事で生きていきたい」その流れで世界が滅亡するとして「2日間今まで通りに生きるより、1日だけになっても願いが叶う方が良い」って考えになり、今に至ります。


笹渕さんは、どのタイミングで決めたのですか?その気持ちに移れた決定的な考えって具体的にどんな感じだったのですか?決心した時のお話を聞かせて下さい。


 

  笹渕


高校に入ってからブラスバンドに入り、そこから本気にドラムをやるようになります。同級生とバンドを組んでいたこともありました。


家に楽器が無くても学校で練習できるので、勉強はそっちのけでドラムばっかりやってた。学校をさぼっても、部活だけは休まないで行っていました。


終わればみんな出てくるのは当たり前。だけど僕はそれから登校してた。笑


ブラスバンドだったので、あまりロックには興味が無かった。うるさいし(笑)


ジャズやフュージョンばっかり聴いてた。そっちの方が当時の自分には魅力的だったんです。上手だったし、凄く難しい技をやっていたので、耳が勝手にそっちに行ってしまう。


それから「目標」を持って練習してた。一個できるようになると嬉しくて、割とちゃんと練習してた気がします。2年間くらいは。


高校3年の時に、地元の先輩のバンドを手伝っていたことがあります。その時には就職活動も終わっていたので、バンドばっかりやっていましたね。


ちょっと戻りますが、ロックに興味を持ち始めたのは高校2年の時からだったかな。


部活の先生がロックに理解がある人だったので、僕がフュージョンとかが好きなの知っていたからビデオにダビングしてくれて『好きだと思うから観てみたら?』という事で貰ったのが<四人囃子>と神保さんが居た頃の<CASHIOPEA>のライブビデオ。


ここから音楽にハマって行きました。僕の担任先生もギターやってたし、隣の科の先生もギター弾いてて、良く部室に遊びに来ていました。


担任が持っていたギターはジャクソン。隣の科の先生が持っていたのはFenderのテレキャス。今思うと両極端すぎて面白い。


ここで初めて<THE POLICE>に出会います。これには大きな衝撃を受けた。


「自分が出したい音はこれかもしれない」って思ったくらい。もうドはまり。


狂ったように見てた。特に「Synchronicity Concert 1983」。もう凄すぎた。


これは僕の教科書。沢山の「BEAT:ビート」を「スチュワート・コープランド」が僕に教えてくれた。


これ以上言うともうキリがないのでこの辺にしておきますが、<THE POLICE>に会ってから『ドラムで食っていけたら…』と思った気がします。


高校卒業後に先輩から上京の話を持ち掛けられました。18歳の頃ですね。


そこで腹を括って東京に出てきます。もう緊張で鼻息が荒い。兎に角怖かった。


出発の日から一週間は眠れなかったです。


「真面目に考えて上京した」というより「タイミング」でした。


これは現状に於いても大事な事なんじゃないかな?と思っています。


 

※ 四人囃子……1971年に結成した日本のプログレッシブ・バンド。このタイプの音楽性で国内アーティストの中では最初に最も大きな注目を浴びたバンドだと思います。メンバーの佐久間正英さんはプロデューサーとしても日本を代表する方の一人です。ファーストの評価が高いですが、セカンドの「ゴールデン・ピクニックス」のドラッギー・サイケデリック感は未だに驚愕の世界観だと思います。


※ CASHIOPEA……1977年に結成された日本のフュージョン・バンド。未だにテレビのBGMで使用される程、フュージョンの枠を超えたポピュラリティーを得たバンドです。当然ながらテクニカルです。


※ THE POLICE……1977年に結成したイギリスのバンド。誰もが知ってるスティングが在籍したバンドですが、笹渕さんが紹介してるドラマーのスチュアート・コープランドは、ロック本来の叩き方自体を根本的に、そして意識的に変えていった方です。兎に角、個性の塊みたいな方です。


 

● それでは<CQ>の質問に移ります。結成自体は其処まで年月が経っておりませんが、このバンドを結成する時の話を聞かせて下さい。


同時に近いとは思いますが、実際にメンバーを先に決めてから音楽性をでしたか?


それとも目指す音楽性が先に有りメンバーを決めていった感じですか?


何方が正しいとかでは無いのですが、これって可成り大事な事だったりするのかなと思いまして。


 

  笹渕


これもタイミングでしたね。バンドなんてやりたくないですもん。人間関係も大変だし(笑)


でも、まだ何かやり残しているような気がしていた事は確かで『自分でやる最後のバンドにしよう』と思って組んだのが<CQ>になります。


失敗したらもうやらない。いつ解散しても良いと思ってる。それくらいの気持ち。惰性ではやりたくない。


「音楽性」なんていう物は基本バラバラな方が良い。その方が違った見え方がしてくるから。これも話し出すとキリがない。それよりも大事なのはその先にある「方向性」だと思っています。


「渡辺」「菅原」は一緒にやっていたので…順番としてはメンバー→音楽性ですね。


何回でも言いますが、僕にとっての「音楽性」というのは凄くどうでもいい。自由度が無くなる。


好きな「音楽」なのに、自分で首を絞めて「つまらない音楽」にしてしまうのはどうかと思っていますね。


好きすぎて「つまらない音楽」にしてしまう事もあるけど。


 

● 僕自身<CQ>と云うバンドを何か雑誌やメディアで知ったのでは無く、廻りの音楽好きから知った経緯が有ります。


推測ですが、そういった経緯で知った方も多い筈です。それだけアンダーグラウンド特有の「知る人ぞ知る」的な魅力が有るバンドだと思います。


人伝いで拡散していくバンドとは昔からそういうカリスマ性が有ると思います。


今回のアルバムで有る意味では「CDとして初のリリース」だったりする事も含めて、知って貰う事への伝わり方(情報発信)を凄い慎重/意識的に考えるバンドだと思っています。


その部分を含めてバンドのコンセプトとして「音」以外に大事にしてる部分ってどんな事が有りますか?


 

  笹渕


「表に出てこないから知らない」と云うのは当たり前の話だと思うんです。


アングラの面白さってたまたま自分で見つけたり、人からの推薦もあったりとかして耳にした時の「衝撃」なんじゃないかと思っています。


CDリリースなのはこれも当たり前の話ですが「身近なメディア」だから。僕はアナログを切りたいけど、お金かかっちゃうから(笑)


「他にも何かないかな?」とは考えましたが、もう限界がありますね。


iTunes storeの配信は「Masterd for iTunes」仕様にしてあります。これは元データが88.2k 24bitのハイレゾファイルを使用しての配信なので、CDとはまた違った仕様にしてあります。


 

※ Masterd for iTunes……iTunes専用のマスタリングが施された音源。その為、従来のデータよりも高音質で楽しめると云われております。


 

● 誰もが大好きであろう拉麺ですが、麺、スープ、具材など具体的に何処が好き?って問われても困る方も多い筈です。総合的に美味しいから好きって捉えてる方が多い筈なので。


現在の<CQ>は主に90年代から続く音楽を継承した「ロックバンド」ってイメージがアルバムを聴いて思いました。


ですが、一般的には「シューゲイザー」と云う一つの音楽性が特化してる捉え方をされていると思います。


勿論、<CQ>の前身的なバンドとも云える<東京酒吐座>のイメージも強く残ってるでしょうが、アルバムリリース後でも未だにそのイメージのまま、多くの方に捉えられているなと感じます。


僕は先程の例えの拉麺の様に、其処まで一部分に特化して楽しむってイメージは無く、今回のアルバムを聴いた後は「総合的にバランスの取れたバンドに今作でなった」と思っています。


当然ながら、様々な偉大なる先人達の影響は当然感じますが、強いて例をあげるなら<THE SMASHING PUMPKINS>かなと思います。


「ヘヴィ」「メランコリック」のバランスとバリエーションのセンスが一番近いかなと。


その辺を御本人としては、どう受け止めておりますか?


 

  笹渕


もちろんバンド側では色々話し合ったりしていますが、それを外に出さないようにしています。


好きな人は好きだろうし、嫌いな人は嫌いだと思うので。


また音楽の聴き方は人それぞれだと思うので、僕はそれが正解だと思っています。


逆に『どういう風に聴こえたのかな?』と気になる事はありますけどね。


 

● ライヴでの音の大きさについて質問させて頂きます。これは<CQ>の話になれば必ず題材になる事だと思います。


大きな音はロックの基本では有りますが、轟音になるとまた別です。


どうしてその音の大きさに拘る様になったのですか?


また、ライヴを観られた方が口々に言われてる事で『轟音だけど、終わった後は耳鳴りがしてないのが不思議』と云う部分です。


この辺はどんなバンドでも理想とする部分だと思います。企業秘密かも知れませんが(笑)話せる範囲で結構なので、少しだけでもお話して貰えますでしょうか?


 

  笹渕


「轟音」に拘っているつもりはないです。色々探って出た結果がこれになった訳で…ロックバンドなんだから、「バーン!」とやった方が気持ちいいでしょう。


気持ち一発ですよ。


「耳鳴り」の件については企業秘密なので言えませんが、「周波数特性」を知るという事は大事な事かもしれませんね。「轟音」と「雑音」の違いとでもいいましょうかね。


 

● 今回初の全国流通となったアルバム「Communication,Cultural,Curiosity Quotient」ですが、楽曲の事は先程少し書きましたが、コチラも凄い個性的な音質で録られております。


世界的に見ても可成り変わった音像/音質だと思います。


楽曲自体にも共通する部分では有りますが、「ある一線を超えてしまう刹那」ってロックには重要だと思います。


ですが、当然ながらガラクタになる可能性も多いですし、ジャンルとしては「アバンギャルド/前衛」的な音楽性になる可能性も有ります。


<CQ>にはその独特なバランス感で線を超えつつも、ロックに聴こえるマジックをアルバム納める事に成功し、それが一番の特徴とも云えるかなと思います。


この辺はどうお考えですか?そのマジックを今作で何故捉える事が出来たのでしょうか?


 

  笹渕


「音像」については常日頃から考えていますが、今作は本当に「上手く行ったな。」と思っていますね。


PCの音が嫌いなので、いつもレコーディングは「テープ」を回しています。


僕の中ではもう「絶対」と言い切ってしまってもいいくらい大事なツールなんです。これが無かったらCQの音は出来上がらないですね。


テープの回転数でも聴こえは変わります。これは毎回悩む所。


でも決まって「音が悪い方の回転数」を選んじゃう(笑)


ボトムの聴こえ方(ドラム+ベース)が大きく変わっちゃうんです。これはもうバンドサウンドを作る上で一番妥協しちゃいけない所。


5月にはもうマスタリングも終わっていたんですが、何か自分の中で引っかかるものがあったんです。悪い意味で。納得できないものがあって…それが何なのかは全く解らなかった。


強いて言えば「訴える物が無かった」。


ビックリするくらい「ピン」と来る物が無かったんです。


数ヶ月放置して…機材面等の見直しをしてマスタリングをやり直ししました。


その甲斐があって今作が出来上がったんです。


見直し点はコンプレッサー/リミッターのかけ方、後は出したいポイントの変更といった所でしょうか。Rec時、既に「機材の間違った使い方」をわざとやっていたので(笑)「Discord」なんかはそれが良く反映されていますね。


 

● もし<CQ>の楽曲のみをカヴァーするバンドが存在するとします。


笹渕さんが聴いてみたいと思う、各パートのメンバーを選出して下さい。また簡単に選んだ理由も教えて貰えますか?(故人/国内外問わず)


 

  笹渕


特にありません。カヴァーをしてくれるだけでもありがたいと思いますから。


 

● それでは11月25日(金)弊社が主催する「COLOUR SCENE」にゲストとして登場して頂く訳ですが、今回初めて観る方は勿論、県内県外からファンが集まってくれると思います。


通常のライヴよりは22時前後からのスタートと遅い時間帯だからこそ、いつもと違った体験が出来ると思います。<CQ>のライヴ後には僕らのバンドも出演はしますが、今回の公演は実質的ワンマンに近いと思います。


どんなライヴになりそうですか?


 

  笹渕


わかりません。まだリハもやっていませんし会場もわかっていないので。「吉」と出るか「凶」と出るかは行ってみないと解らない所があります。


今回は「キャンペーンの一環」ですが、いつもと違う物をみせる事が出来たらいいなと思っています。


 

● 今回はインタビューの機会を頂き、本当に有り難う御座いました。それでは最後に今後の予定などを教えて頂けますか?新潟県以外の方々は「リリース・ツアー」の予定など気になっていると思いますが…そして<CQ>を好きになった方、興味を持った方にメッセージを。


 

  笹渕


来年2017年の1/13日に渋谷タワーレコードB1Fにてアルバム発売インストアライブを行います。


但しこちらに関しては渋谷のタワーレコードで購入された方々にイベント整理券を配布しているものになりますのでお気を付け下さい。


リリースツアーに関しては今考え中です。僕の仕事の関係です。


何か決まり次第また追ってオフィシャルサイト等で告知させていただきます。


僕達<CQ>に興味を持っていただいて、本当にありがとうございます。


11月25日の「COLOUR SCENE」にてお会いできることを楽しみにしています。


 

- 完売御礼 -


■ CQ × SIDEMILITIAinc. CD+SWEAT SET


コラボセットは全て完売致しました。多数のご利用誠に有り難う御座いました。



 

■ New Album リリース/コラボを記念して弊社主催イベントにCQの出演が決定!!



 

CQ New Album



「Communication,Cultural,Curiosity Quotient」


01. Disco Crimson
02. Primal
03. Strummer
04. Romance
05. Alien vs
06. Bradley Goes To Summer's End
07. Last Song
08. Discord


ライヴ会場のみ発売の過去作品全てが即日完売となった噂の彼らが満を持して遂にデビュー!
DEAD ENDのMorrieバンド、Creature Creatureのドラマーであり、KANA-BOON、KEYTALK等のドラムチューナーとしても名高い、笹渕啓史率いる轟音オルタナ・ロックバンド『CQ』。
アルバム「Communication,Cultural,Curiosity Quotient」2016年11月2日発売!
タワーレコード新潟店で試聴機展開中!


 


 
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